社会

入国制限拡大!新型コロナ感染症で国が決定。法的根拠と海外の対応

政府が閣議決定で、日本への入国制限の対象を拡大しました。後手後手になっている!という声や、WHO事務局長はクルーズ船の入港拒否などの行き過ぎた対応を取らないよう各国を牽制している状況も。

そんな中での日本の対応。実際どんな規制内容なんでしょうか?どんな法律が根拠になっているんでしょう?また、諸外国の対応についても表でまとめました。

新型コロナ感染症で国が決定した、日本への入国制限の対象となるのはどんな人?

入国制限の対象者はこんな人です。

①日本への上陸申請の14日前に中国、湖北省と浙江省に滞在歴がある外国人

②中国湖北省と浙江省で発行されたパスポートを持っている外国人

新型コロナ感染症で国が決定した、日本への入国制限の法的根拠(根拠になる法律)

根拠になる法律は、

出入国管理及び難民認定法 第5条

です。この法律ではこんな内容が決められています。

次のいずれかに該当する外国人は、本邦に上陸することができない。

一 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に定める一類感染症、二類感染症、新型インフルエンザ等感染症もしくは指定感染症の患者又は新感染症の初見があるもの

新型コロナウイルス感染症は、指定感染症と定められたので、今後1年間はこの法律の対象になります。

この法律では、感染の確認または、所見(症状)がある人が対象になっていますが、今回の新型コロナ肺炎では、感染していても症状が現れない人もいます。

このため、感染が確認できない場合についても、入国管理を大幅に強化するために、中国湖北省(と浙江省)に滞在した外国人と、そこで発行されたパスポートを持った外国人は、入国制限を受けるという条件が付きました。

香港日本総領事館HPにはこんな説明が掲載されています。

法務大臣は,当分の間,本邦への上陸の申請日前14日以内に中華人民共和国湖北省における滞在歴がある外国人及び同省において発行された同国旅券を所持する外国人については,特段の事情がない限り,出入国管理及び難民認定法第5条第1項第14号に該当する外国人であると解するものとする。

新型コロナ感染症に対する入国制限。諸外国の対応は?

中国全土からの入国制限をする国、新型コロナ感染症発生国からの入国制限、入国前の14日間隔離、検査、様々なタイプの対応があることが分かります。

これをみると、日本の対応は、厳重とは言えない状況のようです。

ちなみに、行き過ぎた対応を取らないようにとけん制しているWHOのおひざ元、スイスでは中国との飛行機での行き来を停止しています。日本より厳しいですね・・・

対応 規制する相手国(地域) 実施国
入国拒否 新型コロナ感染症発生国 ホンジュラス・ソロモン諸島・
中国 シンガポール・アメリカ・ニュージーランド・ロシア・インドネシア・オーストラリア・アンチグアバーブーダ・バハマ・赤道ギニア・フィジー・ガボン・グレナダ・グアテマラ・イスラエル・イラク(クルド)・モルディブ・モーリシャス・モンゴル・ミャンマー・ラオス・北朝鮮・パラオ・サルバドール・スリナム・トリニダードトバゴ・ミクロネシア連邦・マーシャル諸島・北マリアナ諸島・ベトナムなど
湖北省、浙江省、江蘇省 マレーシアなど
湖北省、浙江省 日本など
湖北省 韓国・ブルネイなど
武漢 パプアニューギニアなど
入国時検査が必要 湖北省 インド・キルギスタン・リベリア・マダガスカル・東ティモール・バヌアツなど
14日隔離 中国 アンゴラ・コンゴ・ブラザビル・ジャマイカ・モーリタニア・パキスタン・パナマ・フィリピン・シエラレオネ・サモア・タジキスタンなど
コロナ発生国 南アフリカ
国境での健康診断、14日の隔離をする可能性がある国未定 アルバニア、アルジェリア、アフガニスタン、バングラデシュ、バルバドス、バーレーン、ベラルーシ、ブラジル、ブルガリア、ボスニアおよびヘルツェゴビナ、ブルガリア、ブルンジ、カメルーン、中央アフリカ、コロンビア、キプロス、コモロ、コンゴ(キンシャサ)、チャド、チリ、キューバ、ドミニカ、エクアドル、エジプト、エチオピア、エリトリア、フランス、ジョージア、ドイツ、ギリシャ、ギニア、ハンガリー、アイスランド、イラク、コートジボワール、ケニア、クウェート、レバノン、リトアニア、マラウイ、マリ、メキシコ、モルドバ、モンテネグロ、モロッコ、ネパール、ニカラグア、ニジェール、ナイジェリア、北マケドニア、カタール、セルビア、南スーダン、サントメプリンシペ、タンザニア、タイ、トンガ、トルコ、トルクメニスタン、ウガンダ、アラブ首長国連邦、イギリス、ウクライナ、ウルグアイ、ウズベキスタン、ザンビアなど  

(旅行予約サイトTrip.com資料より抜粋)

まとめ【感想】

感染症の広がりを抑えるには、隔離が最も有効な手段。

しかし、 交通網が発達し、経済で世界中の国が結びついている現代において、『入国制限』と人の出入りを完全にシャットアウトすることで受ける経済的打撃は計り知れない。

今回、新型コロナウイルス感染症が最も猛威を振るっている武漢は、 中国で最も自動車組み立て工場が集まっている地域であり、日本企業に勤めたり、日本へ職を探してくる若者の往来が多い。

日本の入国制限が湖北省と浙江省からの外国人という、一部地域に限定したものとなっているのは、経済を優先したからでしょうか?

ここで、諸外国の「中国全域からの入国制限」の対応を考えた場合、もし、日本でコロナウイルスが蔓延したら多くの国が、中国への対応と同じように

新型コロナウイルス感染症が蔓延した場合、
諸外国が日本全土からの入国を制限する

とする可能性も否定できません。

全力で日本での蔓延を防がないと、対中国経済だけでなく、日本の『対全世界』の経済に影響を及ぼすでしょう。

WHOが、各国の入国制限等の対応をけん制していますが、対応が後手に回った場合、誰も責任をとれないことになります。やり玉に挙げられるのは誰でしょう・・・

中国からの飛行機は、今日も行き来しているようですが?そのリスクを認識できているのでしょうか?

厳しめの対応をして、あとで、「やりすぎたけど、良かった」となる方が国民も納得できるのではないか?と感じました。